2つの祖国ネタバレ感想とモデルはだれ?【ドラマ前半】

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こんにちは!

今回は「二つの祖国 – 前半 -」ネタバレ感想とモデルになった人物を紹介します。

 >> 後半ネタバレ感想はこちら <<

ドラマ|2つの祖国ネタバレ 前半

1942年3月 アメリカ アリゾナ州 米軍キャンプ

天羽賢治(小栗旬)は食堂からスプーンを盗んだとして、取り調べられる。

ジャップとののしられるも、アメリカ生まれでアメリカ国籍を持つと主張する。

彼は、幼少期を鹿児島の祖父のもとで過ごした。

祖母の天羽鷹(余貴美子)から波平行安という銘の日本刀を与えられる。

そして日本人としての誇りを忘れぬよう諭される。

立場の弱い日系人

1931年リトル・トーキョー ロサンジェルスへ10年ぶりに帰ってきた賢治。

年齢は19歳になった。

アモウランドリーを営む父の天羽乙七(松重豊)、母の天羽テル(麻生祐未)を訪ねる。

明治から大正期。新天地を目指した日本人は約40万人いた。

偏見や差別に苦しみながらも耐えたため日系一世であり、その子どもたちは日系二世として念願のアメリカ国籍をもって産まれた。

天羽家は4人兄妹であり、賢治は長男。天羽忠(高良健吾)、天羽勇(新田真剣佑)、天羽春子(原菜乃華)である。

祖国アメリカの為にたくましく生きようとしたが、太平洋戦争によって大きく変わる。

 

1938年:弟・天羽忠は、アメリカのハイスクールを辞め鹿児島へと向かう。

1941年5月鹿児島県加治木では日米関係の悪化を心配する忠の手紙がアメリカに届く。

1941年12月7日午前11時(LA時間)日米開戦

日系人向け新聞社 加州新報社は賢治の勤め先である。

井本椰子(多部未華子)は同僚である。

賢治は椰子の紹介で、畑中エミ―(仲里依紗)と出会っていた。

加州新報社で賢治は社説を任されるほどであった。

われわれの祖先が培い

築き上げた日本は

われわれの心の中に

厳然と存在している

しかしだからといって

現在われわれが生活する

アメリカでの義務を

果たさなくてよいという理由はない

一個の市民としての義務を果たすことは

良き日本人であり

また良きアメリカ人であることと矛盾しない

良き日本人たろうと努力することが

立派なアメリカ市民たり得るのだ

日系人諸君よ 堂々たれ

と書いた賢治

井本は、チャーリー田宮(ムロツヨシ)に紹介され、加州新報社に入社していた。

日本やアメリカへの想いは、日系人同士でも異なり、いさかいはあった…。

賢治は井本への想いもあったが、エミ―と結婚した。

その直後、1941年12月に日本とアメリカが戦争を始めた。

何の理由もなく日系一世は、次々と拘束されていた。

中には自ら命を絶ってしまう人も…。

賢治も自分で書いた記事が原因でFBIに目を付けられ、拘束される。

アメリカでも日本でも不当な扱い

そして1942年3月 アメリカ アリゾナ州 米軍キャンプ

天羽賢治(小栗旬)は食堂からスプーンを盗んだとして、取り調べられる。

ジャップとののしられるも、アメリカ生まれでアメリカ国籍を持つと主張する。

「漂白剤でも使って白くならない限りジャップはジャップだ!」と言われてしまう。

賢治は、ジュネーブ条約で捕虜への虐待は禁じられていた為、告発するという。

しかし国際法を破ったのはジャップであると言い返されてしまう..。

 

大野夫人の亡くなった経緯を報じていた賢治。

事実を報じただけであり、それが拘束理由なら、逮捕は不当と訴える。

 

そのころ日本で天羽忠は、大日本帝国陸軍歩兵第71連隊にいた。

そこで忠だけ幹部候補生試験から外されていた。

理由はアメリカ生まれだからである。

 

祖国を問われた賢治は、アメリカであると答え同時に祖国に裏切られたようでショックだと告げる。

大統領令9066号

そして遂に大統領令が出された。

外国人 非外国人を問わず

日本人を祖先に持つ

全ての住民は指定された

地域より立ち退くこと

立ち退きにあたって、許された荷物はわずかであり、家財は処分せざるを得なかった。

天羽家もマンザナール強制収容所へ送られる。住民は約1万人。

こうゆう場所が全米で11ヶ所ある。

そして、賢治の子供が生まれた。

生まれたこどもは日系三世になり、名前は天羽アーサー篤。

「日本名なんていらない」と話すエミー

「天羽家はきちんと日本名を付ける決まりだ」という賢治。

「収容」ではなく「保護」

賢治は井本椰子と再会する。

井本はキャンプ場で教師をしていた。

賢治は池島努(柄本佑)という人物に呼び留められる。

徴兵されることのない日系二世は、あえて志願して戦えと促す者もいたと話す。

そしてそれが、アメリカの犬インフォメーション セクションでリーダーの田宮は日本人の恥や。我々と一緒に奴らと戦ってくださいっと頼まれる。

あっちの話も聞いて判断すると答える賢治。

日系人同士でも考え方は様々である….。

 

そんな中、天羽乙七は、給料のいい死体処理の仕事に応募する。

子供達は「恥ずかしい」と反対した。

翌日、賢治はインフォメーション セクションに訪れた。

リーダーとして働いてくれ。アメリカの考え方は「収容」ではなく「保護」であると改めて聞かされる。

日系人が迫害を受けないように政府が転住させたという。

田宮「ここではアメリカの犬とか非難するものいるが、アメリカ国民として、ここで生きていく為に最善の策だと伝えるのは我々の仕事だ」と話す。

その夜、池島が話をしてきた事を話す賢治。

田宮は苦労した半生を賢治に語り「俺はどっちでもいい、自分はこの国でいかに勝ち残るか。それだけだ」と話す。

日本忠誠派 Pro Japan

池島は、日本忠誠派のリーダーであり、物資の横流しについて告発を考えていた。

いがみ合う日系人同士の橋渡し役となるべく、天羽賢治はインフォメーション セクションに入る。

しかし、日本忠誠派と一般二世との溝をさらに深める。

池島はそのことを知り穏やかではない。

 

チャーリー田宮は池島らの告発について郵便係から入手し、FBIに報告する。

田島:「FBIの手先だとバレたら私はただじゃ済まない・・」

FBI:「ケン・アモウからは目を離すな」

田島:「うちの部署に入れましたのでご安心ください全て指示通りです」

と話す。

 

そのころ天羽忠は、満州北部ハイラルで従軍していた。不当な扱いは続いていた。

 

収容所では、ささやかなダンスパーティが開催されていた。

すると会場に突然乗り込んできた、日本忠誠派 Pro Japan。

両者の考えは隔たりが大きい。乱闘となるもすぐに鎮圧される。

日本忠誠派は君が代を唄う。制止をきかない池島は撃たれる。

忠誠テスト

1943年1月。

マンザナール収容所の各家庭にアメリカから質問書が届けられる。

困惑する日系二世。

Q27:命令されればどこであっても米陸軍兵士として戦闘任務に就くか

Q28:合衆国に無条件の忠誠を誓い天皇に対する忠誠を拒否するか

この答えにより、収容所を出されるどうかが決まる方向だという。

 

天羽家のエミ―、勇は両方ともyes。賢治は悩んでいた…。

そして勇は陸軍日系人部隊に志願すると賢治に話す。

チャーリー田宮が久しぶりに収容所にきた。

今は、日本語学校の教官をしているそう。

そして井本家に結婚を申し込みに行くが、母親から拒否される。

井本の母は、忠誠テストにより日本への帰国を考えてもいると話す。

「後は2人で話んさい」と席をたつ井本の母。

どうしようか迷うっている椰子。

 

一方、天羽勇は志願して兵になるため天羽家を後にする…。

陸軍情報部 日本語学校(キャンプサベージ)

軍情報部より、日本語学校の教官になるよう賢治は言われる。

それは日本兵と戦う語学兵への教育を意味する。

さらにその場で弁護士のオーソン相川(田中哲司)に会うよう言われた。

オーソン相川は日本語学校の主任教官になっていた。

「私は日本で教育を受けた身です。できません」と固辞する賢治。

しかし戦争を早く終わらせるためと説得され、就任を決意する。

立場は軍人ではなく文民としてである。

1943年4月。

賢治は、ミネソタのキャンプサベージの陸軍情報部日本語学校の教官として赴任する。

養成人数は約600名。その存在は隠されたままである。

一方、二人目の子を授かったエミ―だが、賢治に対する不満もあり、生活は荒れ気味だった。

お金の出所や働き方をめぐり、チャーリー田宮と椰子の間も、うまくいっていない…。

賢治と椰子が、チャーリー田宮のことで会っていただけでも、よくない噂がたっていた。

そのころチャーリー田宮は、オーストラリアの極東軍司令部への転属が決まっていた。

なおも秘密の多いチャーリー田宮に嫌気がさし、椰子は離婚し母と日本へ行くことを決意する。

暗号解読

1944年4月。

新しい日本軍の暗号を解読するために、天羽賢治はワシントンの陸軍省に呼ばれる。

聞かされた言葉は鹿児島弁であり賢治が生まれ育った加治木の方言だった。

なので賢治は内容を理解していた。

英訳をするように迫られるも、人としてできないと断る。

しかし他人にその役を押し付けることもできず、英訳する。

「吉利さん巨大な物は驚くほどの力を持つしかしそれを作ったユダヤ人たちが姿を消した」

強力な爆弾が、米英側で開発される可能性が高いという内容である。

新たな決意

賢治は、語学兵として戦線に出ることを決意する。

送りだした生徒たちが、狙撃されたのが原因である。

エミーに告げるも到底理解は得られなかった。

 

1944年11月、天羽勇が戦死する。

賢治は家族にオーストラリア行きを告げる。

それは日本と戦うことを意味する。

「この戦争、日本が負ける。長引けば壊滅的な負け方をする。アメリカ市民として勝利を望むけど日本人の心を持った人間として日本に無残な負け方をしてほしくない」それが賢治の願いであった。

収容所を出てエミ―と二人の子と暮らしてほしいとも、父に頼む。

息子たち3人が、違う場所や立場で戦争に出ていくことの悲しみを打ち明ける父であった..。

それぞれの戦争

賢治はオーストラリアで、チャーリー田宮と同じ職場に赴任する。

ブリスベーンのマッカーサー司令部である。

そこで日本兵に対する、投降を促す文章を作ることとなる。

一方広島では、椰子がアメリカ兵への戦意喪失を促す役をさせられそうになっていた。

それは広島特高警察の手によるものでもある。

 

忠は、フィリピンのレイテ島で戦っていた。

エミ―と二人の子は、天羽家とロサンジェルスで暮らしていた。

だがリトルトーキョーは荒れており、エミーは襲われてしまう。

その後、精神的ショックで10日以上部屋に引きこもる。

兄弟が戦場で

「チェスト行け」とは、無駄死にせず故郷の親兄弟妻子のために生きて、祖国日本の再建に尽くすことこそ大義に生きる道であるとの意味である。

そのビラをアメリカ兵が空から配り、忠の元へも届く。

兄の言葉を思い出す忠であるが、投降などできそうもない状況だ。

投降を促す賢治たちアメリカ兵。

逃げつつ戦う日本兵。

そして、ついに二人は出会ってしまう。

上官の軍曹とともに逃げ出す忠たちに、賢治は銃を向ける。

発射した銃弾は、忠の足に当たる..。

負傷した忠はアメリカ軍に救われる。

勇の戦死を聞かされる忠。心中は複雑だ…。

それから4ヶ月後・・広島に原子爆弾が投下される。

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ドラマ|二つの祖国 前編 感想

歴史の学習として、日系一世、二世という立場の人々が、世界各地で仕事をし、生活していることは知ってはいました。

しかしそれは「知っている」といえるようなことでは到底ありませんでした。

たとえどこへ行こうとも、差別の対象となってしまうことは明白なのに、それでも夢を見て、あるいは日本ではうまくいかなくて出ていったのです。

日本でしか生活したことのない自分には、考えられないほど勇気のあることだと思われます。

特に日本とアメリカの戦争が始まってからの日系人の立場の弱さ、危うさは想像しても追いつけません。

このドラマはそうした日系人の苦しみや悲しみについて、とても考えさせられました。

日系人というくくりでは、言い表せない様々な立場があることも、思い知らされました。

当時の教育や世情からは、日本忠誠派と呼ばれた人々がいても、何ら不自然なことではありません。

「収容」か「保護」かという話も考えさせられました。

ドラマでは描けないようなひどいこともあったことでしょう…。

ただあのようなキャンプがあったからこそ、ある意味守られていたというのもうなずけます。

一方的に良い悪いとは言えないことが、よくわかりました。

忠誠テストも同様です。

誰に忠誠を誓うのか。個人に問うている場面がありましたがまさに立場の違いが、違う答えを生み出していました。

立場の強いものが行える巧妙なテストです。

支配し保護している立場のものから見れば、確かめたいと思うのは、当然ともいえる気がします。

もちろん突き付けられた側の困惑は、想像以上のものがありそうです。こうした苦しみに耐え、生き延びたわけなのですね。

天羽家とその周囲の人々のエピソードを中心にドラマは展開しているのですが、ここまで自然にわかりやすく歴史的背景を描いてくれていて、違和感なくドラマに集中できました。見てよかったです。

いつでも素晴らしい人格と行動力を持つ賢治ですが、一つだけ気になりました。息子のアーサー篤が病院で救われた際に、医者の前でしかも日系人を差別しない医者の前で、感謝の言葉を手をポケットに突っこんだまま述べていました。これは偶然なのか日系二世の考え方の表れなのか気になりました。

後編の舞台は日本のようです。

天羽家の人々のその後はどうなるのか。天羽賢治はあるいは椰子はどのように生きていくのか。戦後間もないころの日系人の立場はどのようなものだったのか。楽しみにしたいと思います。

二つの祖国のモデルになったのは誰?

主人公の天羽賢治は実在の人物である伊丹 明さん

チャーリー田宮はハリー・K・フクハラ(福原 克治さん)がモデルになっていると言われています。

弟の天羽忠はフランク・カツトシ・フクハラ(福原 克利さん)をモデルにしたと言われています。

 

>> 二つの祖国|後半ネタバレ感想はこちら <<

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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